The Negligible Lab

Astray in the forest of electrical and electronic circuits. Adrift in the gap between time and frequency domains. 独立独歩を是とする。

2023-01-01から1年間の記事一覧

近況報告

5月以来更新が滞っており,大変遺憾です(?)。本業のお仕事が少し多忙になってきたことと,7月あたりから諸事情につきスウェーデン語を学び始めたため(主にDuolingoにて),車輪形倒立振子の開発やLTspiceの勉強への興味関心が一時的に置き去りになってし…

Pythonによる車輪形倒立振子の線形化と最適レギュレータ

はじめに P計画 Pythonの数式処理ライブラリSymPyには力学系を取り扱うためのsympy.physics.mechanicsというモジュールがあります(以降,“SymPy Mechanics”とも呼びます)。本ブログでは前回,このSymPy Mechanicsの仕組みを活用して車輪形倒立振子の運動方…

Pythonによる車輪形倒立振子の運動方程式の導出

はじめに P計画 前々回,前回にて台車形倒立振子の運動方程式を導出し,シミュレーション,アニメーション,線形化,最適レギュレータの作り方について書き散らして参りました。本記事以後,いよいよ台車形から車輪形の倒立振子に歩みを進め,運動方程式の導…

Pythonによる台車形倒立振子の線形化と最適レギュレータ

はじめに P計画: 倒立振子の思ひ出 筆者のメインPCは11年物のSandy Bridge (Intel Core i7-2600K)を使用した骨董品です。そのHDDの奥底から,はるか昔の実験レポートが出土しました*1。今でも図1のようにMicrosoft Wordで開くことができます。 図1: はるか昔…

Pythonによる台車形倒立振子のシミュレーション

はじめに P計画 車輪形倒立振子を作る──この目標に対して問題を分解しながらアタックするため,前回にて床を転がる車輪のシミュレーションとアニメーションをPython (+ NumPy, SciPy, Matplotlib)で実現した経緯をまとめました。次は振り子をシミュレーショ…

Pythonによる車輪のシミュレーションとアニメーション

はじめに P計画 2023年を迎えて2月に入り,その2月も終盤に差し掛かろうとしています。三寒四温──もう春が近いですね… 筆者が年初に思い描いた目標の1つに「車輪形倒立振子を作る」があります。ESP32等のマイコンモジュールとMPU6050等のジャイロセンサ,モ…

2次遅れ系の時間応答と減衰係数ζについての素朴な疑問

はじめに 今回は古典制御理論の初歩的なある事柄に関して筆者が抱いていた素朴な(あるいは幼稚な)疑問に関する書き散らしとなっています。あらかじめご了承下さい。 さて,2次遅れ系 のインパルス応答やステップ応答は,減衰係数ζ (> 0)の値によって3つに…

ULPを活用した電池駆動ESP32雨センサシステムを作る

はじめに 明けましておめでとうございます とうとう昨年(2022年)の記事がただの1件から増えることがないまま2023年を迎えてしまいました。令和も何ともう5年です。さらにはもう2月ですね。 さて,新型コロナウイルスの流行が始まってから,筆者はほぼ在宅…